発音を一通り学び、ピンインが読めるようになったあとは、音読がおすすめです。
しかし、テキストを準備し、漢字、意味、ピンインを確認して、さあ音読!と始めても、つっかえつっかえになってしまうという経験はありませんか?ここで、やめてしまうのはもったいない!音読にはたくさんの効果があります。
わたしは、最初のころ音読がつまらなく感じてしまい、発音を一通り学んだあとはすぐに会話や検定試験対策に取り組みました。しかし、途中から実力の伸び悩みを感じ始めました。音読を始めてから、中国語のリズムやコロケーションがどんどん見に染み込んでいく感覚がし、実力が上がっていったように思います。
今回は、音読の効果、手順、音読でつっかえてしまうときの対処法を紹介します。
音読の効果
小学校の宿題でよく出された「本読み」。この効果は外国語学習でも絶大なのです。
1. 中国語の語順が理解できる
声を出して読むことで、中国語の語順を理解する力を養うことができます。目で漢字を追っていると、つい、日本語の読み方になってしまったり、中国語でわかる漢字を探してしまうもの。中国語を中国語のまま理解する語感を養うことにつながります。
2. 語い力・コロケーションが強化できる
音読を繰り返すことで、単語が覚えられますので、語い力がアップしてきます。また、音読していると一文のなかになぜかいつもセットで出てくる単語と単語があることに気が付きます。音読を通じて、コロケーション(決まり文句)を身につけることができます。自然な表現習得にもつながる、見逃せない効果です。
3. 記憶定着効果が向上する
音読は目で漢字を見て、口で音を出し、耳で聴くという活動で、脳、顔、耳を使います。ただ聞くだけ、文を読むだけより、ずっと脳に定着しやすいといえます。顔を大きく動かし、声を出すというのは、マスク生活で縮こまった顔の筋肉を解放する効果や、リフレッシュ効果も期待できます!
わたしも眠くなって中国語の勉強をやめようと思っても、音読すると気持ちがシャキッとします!
音読の手順
わたしが実際にいつも行っている音読手順を紹介します。初心者のかたも、発音矯正のかたも同様の方法をおすすめてしています。
1. 単語と意味をチェックし、モデル音声を聴く
意味のわからない文を読んでいても音読の効果は下がってしまいます。最初に、どんな意味の文なのか確認しましょう。そして、モデル音声を聴いて音も確認しておきましょう。
2. 単語で区切って読む
単語だけを発音練習します。知っている単語は速く、あまりなじみのない単語はゆっくりになるかもしれませんが、我慢して行いましょう。
3. 意味のまとまり(チャンク)で区切って読む
ネーティブの先生の音読、またはモデル音声をよく聞くと、意味のまとまり(チャンク)で息継ぎしているのがわかります。テキストに書き入れ、チャンクごとの音読にチャレンジします。最初は、どこが意味のまとまりなのかわからないこともあるでしょう。意味のまとまりごとに区切ってあるテキストを使うのも良いでしょう。
4. 限界までスピードを落とし、一文をゆっくり読む
必ずゆっくり読みましょう。プロのアナウンサーでも最初はゆっくり丁寧に読むものです。スピード競争でも早口言葉でもありませんので、早く読めることに意味はありません。テキストについている音声録音はたいてい早すぎるので、再生速度を調整できるプレーヤーを利用するのもよいと思います。
5. 全体を通してゆっくり読む
自分がイライラするぐらいゆっくりなスピードで全体を通して読みます。うまく読めない場所は2.単語で区切って読む~4.限界までスピードを落とし、一文をゆっくり読むを繰り返します。
音読では、堂々とピンインを見ましょう。10回以上繰り返すと、やがて体がピンインを覚えてきます。
うまく音読できないときの対処法
1. 音読の手順をチェック
上述の音読の手順を踏んでいるか確認します。もしかしたら単語の意味の確認をすっ飛ばしているかもしれませんし、モデル音声を聴くのを飛ばしているかもしれません。
2. 自分の音読を録音して聞いてみる
自分の音読を録音して聴くのは恥ずかしいと思うかもしれません。でも、普段その声を周りに聞かせているわけですから、勇気が必要だと思っているのは自分だけ。ちょっと聞いてみましょう。思わぬ発見があるかもしれません。
3. 他人に聞いてもらう
信頼のおける人に聴いてもらいましょう。日本人でも中国語ネーティブのかたでもいいし、中国語の先生でもいいでしょう。いいアドバイスをもらえるかもしれません。世の中にはSNSに音読を投稿してチェックしてもらうというつわものもいらっしゃいます。容赦ない指摘がきてもOKというかたはぜひチャレンジください!
4. テキストを変える
ここまできても、うまく音読できない場合は、テキストの難易度を落としましょう。せっかく選んだ音読テキストを変えるのは勇気がいるかもしれません。でも、音読で大切なのは、文字と意味、意味と音、音字を結び付けること。背伸びして「こんなの読めたらうれしいかも!」と思うテキストではなく、「短くて簡単すぎる」「意味が全部わかっている」というテキストでいいのです。過去に使ったことのあるテキストでもいいでしょう。
飽きてきたときの対処方法
1. 音読の手順を変える
音声を聞いたら、ディクテーション(書き取り)を取り入れましょう。いつでもどこでもできる手書きがベストですが、パソコンやピンインで書きとってもOK。脳に負担をかけてみましょう。
2. 先生に聞いてもらう
中国語の先生に、ご自身の音読を聞いてもらいましょう。適度な緊張感でモチベーションも上がります。小学校の宿題の時「おうちのかたに聞いてもらいましょう」と先生に言われたのは意味があったのですね!
3. 楽しめるテキストに変える
マンネリ化というのは誰にでも起きるもの。自分が音読していて楽しいテキストに変えるのも一つの手です。
4. 音読をお休みする
思い切ってお休みするのも一つの手です。中国語の発音練習は音読だけではありません。発音練習を止めて会話に注力するというのも手です。楽しみながら続けられる方法を考えましょう。
まとめ
どんなテキストが合ってるか知りたい!音読を聴いてもらいたい!というかたは、ぜひ下記からお気軽にご相談ください。
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