英語・中国語を話せるようになるためには「今の自分をそのまま認める、素直になる、そして自分を肯定する」「具体的な目標を立て、進む」ことが大切だと書きました。

では、初心者が話せるようになるためにはどんなことに気を付けて練習をすればよいのでしょうか?外国語を話すためには、たくさんのステップがあり、各ステップにもポイントがあります。最初から全部を列挙すると「見ただけでもう無理!」となりかねません。
そこで、この記事では、初心者にとって必要な最低限の練習を3つお伝えします。これからサバイバルのための英語・中国語を覚えようとするかたにも最適です!
単語を覚える
基本単語に絞る
英語でも中国語でも、日常的によく使われる基本単語があります。英語だと英検2級程度、中国語だとHSK4級程度です。
資格試験問題はとてもよく考えられていて、基礎的な単語からレベルアップできるようになっています。単語だけなら無料で公開されていますので、一度見直してみましょう。
一単語一つの意味を例文で覚える
たくさんの意味を持っている単語もありますが、一単語一つの意味に絞って覚えます。効率が良いからです。また、実際に話すときは単語だけで話すことはあまりないと思いますので、例文まるごと覚えるとよいです。
わたしは、英語はDuo3.0、中国語はHSK公式単語アプリを使って単語を覚えました。全国通訳案内士(英語)の受験の前には、観光英語で使いそうな基礎単語を片っ端から覚えました。
使える単語にしていく
実は単語力というのは「受容語い」「発信語い」の2種類に分けられます。
「受容語彙」とは、聞いたり読んだりするときに理解できる語いのことです。「発信語彙」とは、理解しているだけでなく、自分が話したり書いたりする際に使える語いのことです。
受験勉強や資格試験の勉強で英語・中国語をがんばったかたは、受容語いは多いけれど発信語いは少ない傾向にあります。わたしもそうです。読めば、聞けばわかるけれど、自分で話したり読んだりする語いは限られています。
読めば、聞けばわかる単語を、話せる、書ける単語に変えるには、とにかくアウトプットが大切です。オンライン英語・中国語会話をしたり、チャットしたり、メールを書いたりして、とにかく「使える単語」にしていきます。
ChatGPTを使って、単語を使った短い文を出してもらうのも良いでしょう!

文法を覚える
文法は骨格であると納得する
苦手だ、わからない、とおっしゃるかたが多く、学校教育でも最近は嫌われ者の文法ですが、外国人が外国語を学ぶときに「文法」は必要です。なぜなら、単語と単語の羅列を、文にする骨格が文法だからです。おしゃれなイディオムや成句を覚えても、応用は効きにくいです。
話せるようになりたいなら、最低限の文法は必要です。文法こそが応用が利くのです。
ネイティブが文法を意識しなくても話せ、文法が崩れていても通じるのは、発音や言葉の意味、TPOなど、文法以外の要素がほとんど合っているからです。小さなころ外国で育った方が文法がわからなくても話せるのは、ネイティブのような勘を身につけているからです。
大人になってから外国語を話せるようになろうとするなら、文法を学ぶのは近道です。
基礎文法に絞る
日常会話は、カンタンな文法で構成されています。英語なら中学英語の文法をおさらいしましょう。中国語はHSK3級まででも大丈夫です。文の最初は主語が来るのか、来ないのか、過去形があるのかないのか、ざっとでいいのでおさらいしましょう。薄い本で大丈夫です。
私が使った本をご紹介します。
単文・短文で話す
単語と文法を組み合わせる
これまで覚えてきた単語と文法を組み合わせて文を作ります。とにかく、短く、カンタンな言葉で話します。日本語では言えるような、接続し、修飾語を削りましょう。
自分で短文を考えるのが面倒な場合はテキストを使ってみましょう。
言いたいことをシンプルにする力
日本語なら、たくさんの修飾語や接続詞を使えても、外国語になるととたんに語いが足りず、口から言葉が出てこなくなる。外国語を話そうとしたかたは誰でも感じたことがあると思います。
そんな時に役立つのが、「言い換える力」です。極限まで言いたいことを削ってみましょう。シンプルにすると、意外と知っている単語で言える時があります。
日本語を分解するのです。例えば、こんな感じです。
日本語なら、たくさんの修飾語や接続詞を使えても、外国語になるととたんに語いが足りず、口から言葉が出てこなくなる。
日本語ではたくさんの言葉を知っている。それらを使うこともできる。
外国語ではそんなことができない。
外国語を話すことができない。
稚拙な感じはするかもしれませんが、十分いいたいことは伝わると思います。日本語をシンプルにしてから、英語、中国語に置き換えて話す。そうすれば、これまでよりあなたも話せるはずです!
まとめ
「外国語を話せる」=ぺらぺらになると思う方が多いのですが、実は違います。「外国語を話せる」というのは、外国語を使ってコミュニケーションができることです。日本語だって、「言っている意味がよくわからないなあ…」と感じるときはありませんか?「ぺらぺら話しているけれど、一体何を話しているんだろう?」と感じるときもあると思います。
要するに、口から出てくる言葉の数ではなく、内容が大切なのです。外国語なら、もっとそうだと思います。
ぜひ、話すためのコツを覚えていただき、気を楽にしていただけたらと思います。