翻訳単価アップのための3か条「信頼」「質」「納期」

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今、翻訳業界はDeepLやChatGPTの台頭により価格や質が一変すると言われています。翻訳で食べていくのは苦しい、なんて言葉も聞かれますし、粗悪な翻訳業者は翻訳者や翻訳チェッカーを安く買いたたこうとしています。

しかし、わたし自身は翻訳チェッカーとして翻訳分野で仕事をしており、これまで翻訳コーディネーターを通じて翻訳単価のアップに絵成功してきました。本記事では、その鍵となる三つの要素、信頼、質、納期に焦点を当てて解説します。逆境とも言われるこの時代に、翻訳単価アップを狙うかたの何かのお役に立てれば幸いです!

わたしは翻訳コーディネーターを通じて、クライアントから翻訳のお仕事をいただいています。クライアントから直接翻訳のお仕事をいただいている場合は、以下の翻訳コーディネーターは、クライアントと読み替えてお読みください。

目次

信頼」関係構築

単価アップを狙う以前のお話として、まずは翻訳発注元と信頼関係を築くことが非常に重要です。翻訳コーディネーターは、信頼できる翻訳者・翻訳チェッカーは手放したくないので、翻訳単価が多少上がっても発注してくれるようになります。

このような信頼関係を築くための3つのポイントを挙げます。

コミュニケーション

翻訳会社とのコミュニケーションは信頼構築の出発点です。

最低限のビジネスマナーは守りましょう。

メールの返信は早ければ早いほど高評価です。

疑問や不明点があれば遠慮せずに質問し、進捗状況を積極的に共有しましょう。正確かつタイムリーな情報提供は信頼を築く手助けとなります。

約束を守る

自分の実力やキャパシティに正直になりましょう。できることはできる、できないことはできないと明確に伝えましょう。

納期の厳守やクオリティの向上は信頼を築く一環です。約束を守ることでクライアントはあなたに対して安心感を抱き、次回の仕事にも期待が高まります。

経験の共有

自分が過去に翻訳した資料やノウハウも惜しみなく伝えましょう。翻訳コーディネーターはあなた以外の翻訳者・翻訳チェッカーもたくさん見ています。自分だけのノウハウはほとんどないと言っても過言ではありません。

過去にどんな媒体でどんな翻訳をしてきたか伝えることで、翻訳コーディネーターは翻訳者や翻訳チェッカーを信頼します。経験がないときは、正直に経験がないことを伝えます。

完全なる失敗談なのですが、自分を安売りしたくないと思ったわたしは、希望単価より低い仕事は一切受け付けませんでした。そして、翻訳経験を積む機会も失ってしまいました。経験がない状態で高単価は望めません。最初は低単価も覚悟し、だんだんと高単価を狙っていきましょう!

「質」高品質な翻訳


翻訳単価をアップさせるためには、妥協のない高品質な翻訳が欠かせません。クライアントは投資したコストに見合った価値を求めています。気を付けるポイントを3つ紹介します。

言語スキルの向上

翻訳者としてのスキル向上は不可欠です。言語スキルや専門知識の継続的な向上を心がけましょう。新しい表現や流行りの言葉、専門用語にも敏感であることが、高品質な翻訳の提供につながります。

フィードバックの活用

クライアントからのフィードバックも重要です。通常はクライアントからはフィードバックがありませんが、「何か気が付いた点があれば、何なりとお申し付けください」というぐらい、受け入れやすい態度を持ちましょう。他のプロフェッショナルにフィードバックを仰ぐことで、品質向上が期待できます。

クライアントの要望への適応

文脈を正確に理解し、クライアントの希望に合わせたスタイルで翻訳することが求められます。翻訳文書は何のために翻訳するのか、読者は誰なのか、もし依頼時に分からなければ翻訳コーディネーターに質問しましょう。文書の目的や対象読者を考慮することで、翻訳がより効果的に伝わります。


「納期」タイムリーな納品

納期の厳守も重要なファクターです。クライアントは時に緊急の状況に直面しており、迅速な対応が求められます。

無理をしない

納期遅延はクライアントにとって大きなストレスとなりかねません。仕事の計画と優先順位付けは、納期を守るために欠かせません。タスクの見積もりを適切に行い、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。「○○日までは忙しい」などと具体的に自分のスケジュールを伝えるのもよいでしょう。

柔軟性

年末年始、大型連休など、世間一般が休日に入っているときは単価アップのチャンスです。ぜひ、交渉してみてください。わたしは年末年始、5%~50%アップで複数案件をゲットできました。

納期が早められそうなら早めに納品しましょう。喜ばれます。逆に遅れそうな場合は、早めに連絡をしましょう。予期せぬ状況が発生した場合でも、クライアントとの連携が円滑であれば、「1日納期を伸ばしてくれば翻訳できる」と具体的に伝えるとあっさり納期を延長してくれる時があります。

ツールの活用

効率的に翻訳するために、適切なツールやソフトウェアを活用しましょう。生成AIだって使えます。

使えるものは何でも使いましょう。わたしは翻訳チェックの際は、音声読み上げソフトで日本語を聞きながら目で英語や中国語をチェックしていきます。眼と耳、両方使うことでミスを発見できたこともあります。

まとめ

いかがだったでしょうか?

私がこれまで翻訳単価アップを図ってきましたが、まだまだ翻訳業界では低料金で、買いたたかれることもあります。翻訳単価のアップは、ご自身だけでなく翻訳業界のホワイト化も進められます。みなさん一丸となってがんばっていきましょう!

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