未経験から翻訳を仕事にする:第一関門「トライアル」合格のコツ

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生成系AIの登場で、翻訳の仕事はなくなるなんて言われていますが、そんなことはありません。そして、依然として翻訳の仕事は人気があります。「在宅で翻訳の仕事をしたい」「英語力を生かしたい」「定年退職後は翻訳でもしながら収入を得たい」といったお声もよく目にします。

わたしは海外留学もしていないし、帰国子女でもありません。英語コンプレックスすらありました。そんなわたしが、まさかフリーランス「日英中翻訳チェッカー」になるとは思っていませんでした。とはいえ、順風満帆というわけではなく、いろいろと失敗もしています。

まず、翻訳未経験の方が実際に翻訳を仕事にするには翻訳会社の「トライアル」に合格するのが近道です。そこで、この記事では、わたしの実際の翻訳トライアル体験談と、翻訳トライアル合格のためのコツについてお伝えします。

これから翻訳者になりたいという方、翻訳トライアルに合格したいという方の参考になれば幸いです!

目次

翻訳者と翻訳チェッカーの違い

仕事の違い

翻訳業界以外の方はご存じないかもしれませんので、翻訳者と翻訳チェッカーの区別について簡単に触れます。

翻訳者は原文を指定の言語に翻訳します。
チェッカーは翻訳者が翻訳した文書について、指定語句のチェックや訳漏れ、訳語の統一をチェックします。

翻訳業界では翻訳者とチェッカーが分かれているのが一般的です。ダブルチェックして翻訳文の品質を保証するためです。

チェッカーなんていらないんじゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。確かにコスト的に無駄に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

実際、企業のなかで翻訳を担当しているときは、自分でチェックしていました。ただ、自分の眼で見るとどうしても見落としがあるもの。翻訳者として第三者の眼があるのはありがたいと感じたものでした。

待遇の違い

翻訳会社の求人情報やサイトを見る限り、翻訳者のほうが求められる語学能力が高いように思います。待遇も翻訳者のほうが高いのが一般的です。翻訳者ネットワークのページを貼っておきます。

やりがい

質の高いネイティブ翻訳者の翻訳をいつも見ることができるます。自分では思いつかないような表現を見ることもよくあり、勉強になります。

翻訳者さんといっしょによい翻訳を作り上げようという一体感も醍醐味です。

気になった部分にコメントすると、ネイティブ翻訳者さんからの意見が聞けます。日本語はあいまいな言葉ですから、新たな着眼点を得たり、理解が深まったりすることも多いです。

日々、翻訳チェッカーとしてとてもやりがいを感じています。

責任を持って確認します

将来性

翻訳業界には「翻訳者にはレベルが達していなくても、翻訳チェッカーなら」という雰囲気があるようですが、正直、簡単な文であれば、AIで翻訳できます。AI翻訳は、人間の眼でのチェックは欠かせません。

このため、翻訳チェッカーの役割は高まっていると信じています。翻訳者でもあり、翻訳チェッカーでもあるわたしとしては、翻訳業界全体として翻訳チェッカーの待遇改善を願いたいところです。

語学を学ぶときのAI翻訳の使い方については下記にまとめていますのでご覧ください。

翻訳トライアル合格のコツ

トライアルとは、ずばり、翻訳者として仕事ができるかのテストです。翻訳を仕事にするための第一関門と言えるでしょう。既定の文書を提示されますので、翻訳して納期までに仕上げて提出します。

翻訳会社によっては、トライアルは無料だったり有料だったりします。また、トライアルの文書が選べる場合もありますし、選べない場合もあります。フィードバックがある場合もありますし、合否だけ教えてくれる場合もあります。

翻訳会社によってトライアルの内情は違いますが、トライアル合格のコツは共通。5つ記しますので、ぜひ参考にしてください!

プロ意識で臨む

自分はこの翻訳でお金をもらうのだ、ぐらいの気概で訳しましょう。トライアルは試験です。しかし、全力で、商品レベルまで完成度を高めましょう。
もちろん、力を抜いて受かる方もいらっしゃいます。でも、自分が出せる力を出し惜しみしないほうが、トライアル後も気持ちがいいと思います。

トライアルを受けるときのメールや文書のやり取りも採点対象になっていることが多いです。とくにへりくだる必要はありませんが、丁寧なやり取りを心がけましょう。

メールのやり取り・態度もすべてトライアル合否に関係します

納期を守る

納期を守るのは最低限必須です。
トライアルは合格して終わりではなく、仕事の獲得の第一歩。納期より早めに出す必要はありませんが、必ず納期を守りましょう。
納期が守れそうにないときは事前に相談しましょう。1回ぐらいなら伸ばしてくれます。体調不良になることや家庭の事情など、突発的な出来事は人生につきもの。「トライアルで翻訳会社との相性が調べられる」というような気持ちで、対話をする姿勢を見せるとその後の関係構築にも役立つように思います。

指定書式を守る

翻訳会社からの指定書式を守りましょう。
例えば、原文を残すか、残さないのか。カンマなのか、句読点なのか。指定書式を教えてもらえない場合は質問しましょう。これまで、指定書式を質問して嫌がられることはなかったです。翻訳文が素晴らしいのに、指定書式を守っておらず、トライアルに落ちてしまったらもったいないです。

自分の得意分野で勝負する

もし、自分のトライアルの文を選べるなら、必ず得意分野を選びましょう。トライアルで自分の翻訳の幅を広げようと欲を出す必要はありません。得意分野の翻訳課題がない場合は得意分野にできる限り近いものを選ぶとよいと思います。

得意分野だからと言って気を抜かず、法改正やトレンド、用語の使い方については改めて調査をすることをおすすめします。

翻訳会社の得意分野を調べる

総合的な大手翻訳会社の場合は異なるかもしれませんが、たいていの翻訳会社は、発注実績の多い得意分野を持っています。そして、トライアルの文にはたいてい翻訳会社の得意分野が含まれています。
何が得意なのか知ると、安心しますし、翻訳するときの下調査をどの程度するべきなのか見当もつきます。

英語の場合、単語によっては業界によって訳が異なる場合もあります。また、「この単語をどう訳すか」というトライアル合否にかかわる単語が含まれている場合もあります。
英語として、日本語しては合っていても、業界に合った訳語で書かれていなければアウトです。調査がんばりましょう!

調査はネットだけでなく書籍や時事情報も大切

トライアル体験談

わたしが受けた翻訳会社は、複数文書が提示され、その中から翻訳する文章を選ぶスタイルでした。

わたしは、得意分野と、過去に翻訳したことのある文書を選びました。自分が訳したときと用語や慣習が変わっている可能性があるため、図書館で15冊以上専門書を借りて、調べました。時間をおいて、見直しました。

無事、1回で合格することができました!

まとめ

英日中をつなぐ仕事はわたしのひとつの夢でもありました。ぜひこの記事を参考に一人でも多くの方が翻訳者、翻訳チェッカーとしてトライアルを合格していただき、この業界でいっしょに切磋琢磨できることを祈っています。

すでに登録しているけれど、翻訳依頼が来ない…というかたはこちらの記事をどうぞ。

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