発音は独学が難しいとわかっていても、レッスンに通う時間がなかったり、少しは独学しておいてから先生に習いたい!というかたもいらっしゃるかと思います。また、手元にテキストがないと、体系的に勉強した、という気にならないう方もいらっしゃると思います。やっぱり信頼できるテキストが手元にあると安心だな、とよく思います。
そこで、独断と偏見で、初心者向け発音解説系テキストと経験者向けの書籍をご紹介いたします!
初心者向け発音解説系
◆中国語発音マスター(高田裕子 著)
通訳者としても大変有名な高田先生がお書きになった本。ひとつひとつ、子音、母音、声調を詳しく知りたい方におすすめです。中国語のプロソディ(緩急抑揚)を丁寧に解説しています。音声CD付です。
◆音が見える!中国語発音がしっかり身につく本 増補改訂新版 劉雅新 著
ネーティブの先生がお書きになった本。ひとつひとつ、子音、母音、声調を詳しく知りたい方におすすめです。声調を、矢印で示しているのが特徴です。サイトから音声がダウンロードできます。
中国語の声調を矢印で示そうという考えはさまざまな先生方が取り組んでおられます。語林の林松涛先生は四声の組み合わせ20パターンに矢印を付けた表を無料で公表しています。ぜひ取り組んで見てください!
◆基礎から学ぶ中国語発音レッスン 青木 隆浩 著
美しい音声だけでなく、日本人が陥りやすい誤った発音も聴ける貴重な本です。イラスト付きで分かりやすいです。基礎から学ぶ、というタイトルですが、発音矯正したいかたにも使えます。
2.経験者向け発音解説系
◆夏季老師の中国語用の口を手に入れる発音教室 原田夏季 著
初心者ではなく、ピンインがある程度読めて文が発音できる経験者向けです。かわいいイラストに癒されます。サイトから音声となんとピンイン表がダウンロードできます。
◆りんず式中国語発音矯正: 中国語の音とリズムが分かる 井田綾 著
経験者かつ発音矯正について知りたい方におすすめです。筆者の井田先生は、経験者の発音矯正専門の先生ですが、目次にレベル別の利用の仕方が書いてあるので初心者も十分おすすめできます。サイトから音声がダウンロードできます。
上記の二冊はNHKの中国語アナウンサーの方も絶賛しておられます。見やすくわかりやすく、とてもおすすめです。
呉志剛先生の中国語発音教室―声調の組合せ徹底練習
徹底的に声調を研究した本です。声調のモデル図一つ一つに細かい考えが反映されています。また、学習者にありがちな声調のミスについても解説がついています。サイトから音声がダウンロードできます。
使ってみた感想
どの本も、先生方の考え方に沿って書かれており、良書です。私自身が一番ぼろぼろになるまで使ったのは、呉志剛先生の中国語発音教室―声調の組合せ徹底練習です。シンプルで薄く、やり込みやすかったです。
もし、ひとつ選んでおすすめするとすれば、日本人の立場から発音を解説している井田先生の本です。こちらもシンプルな作りです。
まとめ
本を6冊紹介しました。実際に書店で手に取ってご覧いただくもよし、わたしに質問していただくもよし。お気に入りの1冊選びの助けになれば幸いです。
とはいえ、わたしは過去の経験から、中国語の発音学習の独学は難しいと思っています。本を読んで実際に発音してみても、自分ができているかどうかわからないものです。スマホやAIに聞かせて聞き取ってもらえても、実際の人間同士のコミュニケーションで試してみないと、その発音が通じるかどうかわからないです。逆にスマホやAIに聞かせたときにうまく聞き取ってもらえなくても、実際の人間同士のコミュニケーションでは難なく通じることもあります。
人間でも、AIでも、スマホでも、発音がいいと通じやすくなるし、楽しくなることは確実かと思います。
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