先日、下記の音読トレーニングセミナーを開催しました。
その中で寄せられたお悩みのなかで、「中国語に比べて英語がやる気がでない」というものがありました。わたしは、英語コンプレックスもありましたし、中国語よりずっと英語のほうが学習歴は長く、語り始めたら話は尽きません(笑)。今回は、中国語の音読を、他の言語のやる気にもつなげ、さらに中国語の音読にプラスできる方法を紹介します。
わたしの英語に関する付き合いは非常に長く、今も決して自信があるわけではありませんが、細々と学習を続け、毎日道具として英語を使っています。
中国語と英語の発音の違い
他のブログ記事でも触れていますが、もう一度、中国語と英語の発音の大きな違いを確認しましょう。
中国語は声調・英語はアクセントがある
中国語の発音は、子音と母音と声調で構成されています。英語は英単語のどの部分を強く読むというアクセントがあります。
中国語はリズムが等間隔・英語は波のリズムである
中国語の音は、基本的には等間隔の長さです。英語は、等間隔というより波のようなリズムになっています。
中国語はピンインまたは注音符号で、英語は発音記号で発音を示す
中国語の音は、アルファベットを用いたピンインと声調記号で表します。英語は発音記号で表します。英語の発音記号はたくさん種類がありますが、中国語は原則的にピンインまたは注音符号の2種類です
大きな違いはありますが、この違いが、音読のやる気の有無に影響を与えるほどのものではないと思います。
中国語と英語でやる気が違うのはなぜ?
どうして英語にやる気が出ないのか、紐解いていきたいと思います。
- 昔から英語が嫌いだった・苦手だった
- 英語が必要だとわかっているけれど、やる気が起きない
- どうせそんなにすぐにうまくならない
- 英語、英語と言われてもう飽きた
- 上手な人を見ると気が引ける
- 英語の発音がコンプレックス
- 上手になったって上には上がいる
- リスニングが壊滅的
わたしたちは、英語についてはたくさんの情報を仕入れすぎてしまったのかもしれません。本屋に言ったら、英語の書籍がずらり。英語、英語、英語です。
押し付けられると嫌になる、ということもあります。まずは英語を学べたら、どんないいことがあるか夢物語でも想像することが大切なのかもしれません。
英語と中国語の相乗効果
複数の言語を学ぶことによってどんなことが得られるか、挙げてみました。
言語への深い洞察
新しい言語を学ぶと、今まで見えなかったものが見えてきます。たとえば、中国語母語のかたの英語、英語母語のかたの中国語を聴くと、日本語母語のかたの中国語と比べて、気づくこと、感じることもあるでしょう。そのような言語感覚は必ず自分の血肉となって中国語・英語だけでなく日本語の力も向上させることができます。
脳の刺激と柔軟性
新しい言語を学ぶと、脳に刺激が加わります。異なる言語に切り替える際、最初は苦しいかもしれませんが、必ず思考回路のトレーニングになります。
他者とのつながり
海外に行ったことがあるかたなら、「え!日本語話せるんですか!」と驚いた経験はありませんか?言語は、コミュニケーションのカギになります。中国語話者とでも、英語を共通言語としてコミュニケーションが取れる。英語話者とでも、中国語をコミュニケーションが取れる、というのはとてもうれしいものです。
両方音読するためには
中国語の音読ならやる気が出る、ということであれば、ぜひ中国語⇒英語⇒中国語と、中国語を読んだら英語を読む、と順番を決めてしまうといいと思います。
この際、どうしても発音は混ざってしまうかもしれませんが、英語のやる気を出す方が大切です。
そもそも、英語と中国語は別の言語ですから、音の転用はほとんどできません(笑)中国語⇒英語と音読を続けて、影響されるのが恐かったら、中国語⇒日本語⇒英語、と、母語である日本語を挟むのもよいでしょう。
まとめ
贅沢にも思えるこの質問をなぜ取り上げたかというと、わたしは英語より中国語のほうが好きだからです(笑)!自分のレベルは中国語のほうが低いのですが、なぜか中国語の学習は嫌いになったことがありません。
漢字があるので目で見てイメージしやすいことや、私の環境ではプレッシャーが低く、周りの誰かと比較されにくいからだと思います。
ただ、英語は毎日使いますので、実力を落とすわけにはいきません。せめて書くときはまともなレベルを保とうと、AIのお世話になりながら、タイプミスを減らせるよう頑張っています。
DeepL write やGrammalyはなかなかのおすすめです。
複数の言語を学ぶことは、脳を刺激できると信じ、韓国語も細々とやっています。もちろん、なかなかうまくなりません(笑)。それでも、言語学習は、人生に多くの可能性をもたらす冒険だと思っています。
みなさんが、中国語・英語の音読に関するお悩みが少しでも軽くなることを願っています。だれかといっしょに音読すると、刺激も受け、がんばろう!という気になるものです。
音読の方法を知りたい!というかたはぜひこちらをどうぞ。中国語の内容ですが、英語にも転用できます。また、中国語のレベルは全く問いません。
この記事がこちらで取り上げられました!!!伊地知さんは英語&中国語の本気コーチングthe courageの代表のかたです!