先日、音読レッスンで生徒さんから「自分の音読がなんとなく不自然に感じるのです」とご相談を受けました。
聞かせていただくと、声調も正確。シャドーイングやご自身の録音を確認されており、発音もしっかり練習されている様子がうかがえました。こういう場合は、ポイントをお伝えすると、すぐに改善できることもあります。
そこで、今回は「なんとなく違和感がある」と感じた際の解決方法をご紹介します。
気にしなくてよい違和感
まずは、ご自身が感じられている違和感の正体を突き止めるところからスタートしましょう。短い文でもよいので、何か中国語を発音して録音してみましょう。
ネイティブっぽくない
この違和感は、特に気にしなくて大丈夫です。なぜなら、私たちはネイティブレベルに近づくことはあっても、ネイティブレベルにはなることは難しいからです。
ぎこちない
録音しよう!と思って「できるかぎりうまく撮ろう」としていませんか?リラックスして普段の様子でご自身の中国語を話すのが一番です。
大げさである
これも問題ありません、大げさなくらい大きな声で、口をしっかり動かして発音しないと、正しい発音に近づきません。大丈夫です!
気を付けるべき違和感
いくつかあるうち、気を付けるべき違和感を3つ挙げます。
息が途切れ途切れである
実は、上級者でもこの問題が違和感につながっていることがあります。中国語は、意味のかたまりごとまで息をつなげます。日本語は、息をつなげなくても違和感につながらないことも多いのですが、中国語はてきめんに違和感につながります。
特定の音でスピードがぶれる
苦手な音のピンインを見た瞬間に、戸惑ってゆっくりになってしまったり、ごまかそうとスピードを上げたりしていませんか?残念ながら、中国語は一音一音、基本的には同じ長さのため、早口にしてごまかそうとすると違和感につながります。
特定の声調でゆっくり/早くなる
中国語は一音一音、基本的には同じ長さのため、早口にしてごまかそうとすると違和感につながります。特に、半三声と言って、低いところで伸ばす部分のみの三声は、「前半分で少し短く言うと、半三声に聞こえやすい」という指導がなされていることがあり、妙に半三声だけ短いかたがいらっしゃいます。
中国語は一音一音、基本的には同じ長さのため、そこだけ早口になると、聞いていて不安になってしまいます。
これらの3つについて、違和感を解消する方法を説明します。
解決法
違和感の正体がわかったところで、解決方法です。ひとつずつ試していただれば幸いです。
息が途切れ途切れである
一文を言い始める前に、息を吸いましょう!これだけです(笑)。どうしても息が続かない場合は、意味の塊まで頑張りましょう。
特定の音でスピードがぶれる
苦手な発音があったら、その発音を練習しましょう。また、その単語や、前後のつながり3~4文字で発音練習するようにします。
たとえば、単母音「e」に苦手意識を持たれるかたが多いのですが。意外に、「e」ではなく、子音の口の構えができていなかった、ということもあり得ます。一つ一つ原因を洗い出し、苦手意識を払しょくしていきたいですね。
特定の声調でゆっくり/早くなる
特効薬があります。手拍子をたたきながら、発音するのです。ついつい、気分が乗ってくると早く読みたくなることもあるかもしれませんが、そこは我慢。
メトロノームをお持ちでしたら、活用するのもよいでしょう。自分ではずれていないつもりでも、ずれに気が付けるかもしれませんよ。
全体的に違和感が強い場合
何がお悩みかわからない場合、複数のお悩みが組み合わさっているときは、全体的な違和感を醸し出してしまうこともあります。そんなときは、やはりフィードバックの活用してください。
ネーティブならだれでもいいわけではなく、信頼のおける、安心感のある先生に、正しい発音と、どの部分を改善すべきかを具体的に指摘してもらえるかたがいいです。
発音はセンシティブな内容ですので、「この先生なら発音を指摘されてもOK!」と思える先生を探しましょう。
また、自己流の音読練習を続ける中で、発音のクセや誤り、勘違いが生まれている場合もあります。一度、発音チェックを受けるのもよいでしょう。
もしわたしがお力になれるようでしたら、しっかり聞かせていただき、どうやったら理想の音読に近づくか、いっしょに考えていきますのでご安心ください!
まとめ
わたしもかつて一人で音読に取り組み、違和感の固まりでした。さらに、恥ずかしながら、英語っぽく読むことがカッコいいと思ってしまい。中国語の音を無視してしまうこともありました。違和感の正体を切り分ける方法に気が付いていれば、うまくいかなくて悩むことは少なかったかもしれません。
みなさんが、スムーズに発音できるようになるために、この記事が役立つことを願っています。
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