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Slackを開いたら、自分の役割が終わっていたー―やりがい搾取の温い檻を出た、そのあとで

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再び会社員として働き始めて1か月が経ちました。最初の2週間はスタートアップとの兼業、さらに翻訳校正の副業も重なり、目まぐるしい毎日を送っていました。

正社員として働き始めて4日目。帰宅後、自宅のパソコンで業務委託関連のSlackを開きました。

すると、自分が週末に担当する予定だった仕事は別のメンバーに振られていました。 理由は「急ぎだから」。

たった4日、されど、もう4日間。

その場にいない人は無用だと知った

その瞬間、思いました。 「ああ、私の役割はもう終わったのかもしれない」

その後、ようやく落ち着いてきましたので、今回は会社員に戻って気が付いたことを中心に記します。

こんな方へ
✓ 業務委託なのに正社員並みの責任を負っている
✓ 職場の人間関係はいいけれど、待遇に納得がいっていない人
✓ 自分のスキルを「安売り」していると感じている人
✓ フリーランスから正社員に戻ろうかどうか考えている人

※前編のスタートアップを離れる決断は下記からどうぞ

目次

会社員として働き始めて気づいたこと

会社員として働き始めて、改めて気づいたことがあります。

それは、責任範囲と裁量があるということの心地よさです。

改善したいことがあれば、その場で相談し、すぐに決定して動く。
「まずやってみよう」
「こうしたらどうだろうか」
そうした提案が受け入れられ、実行できる環境があります。

備品の管理、掲示物の調整など、1つ1つは小さなことでも、これまで誰も手をつけてこなかったことを進めていきました。

できることは何でもやろう、雇ってもらったのだから

そして何より驚いたのは、これまでの私のキャリアが思っていた以上に生かせることでした。

英語も中国語もネイティブではありません。
会社員時代も大きな成果を出したわけではありません。
シニア生活サポートの仕事も、ニッチな分野です。

私はそれらを「どれも中途半端」だと思っていました。
けれど、今はこう思います。「どれも広く経験してきた」のだと。

転職活動では評価されなかった経験も、実際に働いてみると確かに役立つのです。

外国人100人以上のイベント運営は、現場での対応に役立ちました。英語しか話せない方の案内も、度胸により乗り切りました。

日々、心地よい環境で働けることに感謝する

仕事をするたびに、「ありがとうございます」と言っていただける。自分では価値がないと思っていた経験が、別の場所では強みとなる。自分でも意外でした。

スタートアップで得たもの

同時に、スタートアップで働いていた時間の意味にも少しずつ気づき始めました。

あの環境は、正直とても大変でした。

Slackの通知に追われ、
複数のプラットフォームを行き来し、
情報に溺れるような感覚でした。

最初は完全に「情報の中で迷子」でした。しかし、数カ月もたてば、GoogleもSlackも、一通り使いこなせるようになりました。

新しく入った会社ではさらにツールが増えましたが、以前のように混乱することはありませんでした。分からなけれがばすぐ周りにすぐ聞ける。それだけで仕事はずっと進めやすくなります。さらに、Slackについて質問を受けることすらありました。

ひとり、パソコンの前で頭を抱えていた日々も無駄ではなかった

失敗を恐れず挑戦していく人が集まるスタートアップ。無茶ぶりともいえる未経験の記事編集の担当。しかし、最初はわけがわからなくても、失敗し、何度も挑戦し、やがて100記事、150記事とこなしていくことでどんどんとできるようになり自分に自信が付きました。

そんな中で、「わからなくても、とにかく挑戦してみよう」という気持ちが芽生えたのは、大きな収穫でした。あの辛かった時間は確かに自分を成長させてくれた、そう実感しました。

久しぶりにSlackを開いた日

そんなことを考えながら、久しぶりに業務委託時代のSlackを開きました。

そこで、あることに気づきました。

自分にはほとんどメンションが来ていなかったのです。

そして、担当するはずだった仕事は別のメンバーに割り振られていました。

驚きと、あきらめと、疲れが混じりあう

たった4日間いないだけで、仕事が剥がされていく社会。頼られなくなる。それが現実でした。

「もうここにはいなくていい」「ここでの私の役割は、もう終わった」ということだったのだと思います。

それでもSlackを開いたのは無駄ではありませんでした。なぜなら、わたしから剥がされた仕事は、別の人は担当しきれずに戻ってきたからです。

わたしはその日、急ぎ、担当の仕事を仕上げました。22時過ぎ、マネージャーと電話がつながり、無事に仕事の完了を報告。「ありがとうございます」と互いに感謝の気持ちを伝えあったのでした。

契約解除直前にも「最後のお願いです」と丁重に仕事の依頼がありました。最後の最後までやり切り、気持ちよく契約解除したのでした。

業務委託という立場

振り返ってみると、私は業務委託という立場を少し勘違いしていたのかもしれません。

正社員と同じように責任を感じ、同じように評価されることを期待してしまいました。そして、正社員と業務委託の境界も少し曖昧でした。

でも、それは違います。

「業務委託でも正社員の役割の仕事ができますよ」という一見、夢のような言葉の実態は「やりがい搾取」だったのです。そんなことにも気が付かず必死にもがいていたのです。

つまり、

自分の目指す方向とその会社の考え方がマッチングしていなかった

そして、それに自分自身がなかなか気が付くことができなかっただけなのだと思います。

現に、業務委託でも生き生きと働いている方もいらっしゃいました。自らのやりたいことと、自らの置かれている立場を冷静に見極めることができなかった自分を反省しています。

経験するまでわからなかった。それも自分。それも経験。

3年前、私は会社を辞め、フリーランスになりました。安定した収入を求めて業務委託を選びました。

その選択は間違いではなかったと思います。ただ、時が経つにつれ、自分には合わなくなりました。合わない環境で我慢し続け、気が付いたときには心も体も疲れてしまいました。

でも、人は、経験しないと分からないことがあります。そして、経験は血肉となり自分を支えてくれる糧になるのです。

最後に

契約解除の日、思いがけず寄せ書きをいただきました。
経営陣、社員、業務委託メンバー。20人以上のメッセージが集まっていました。

そこには、一緒に過ごした時間と、確かだった絆がありました。
自分のスタートアップでの軌跡は、みんなにとっても大切な軌跡だったのだと

よどんだ水もいつかは透明に近づくと信じて

もし制限が何もなかったとしたら。私はどんな人生を送りたいのでしょうか。何をしたいのでしょうか。そして今、その一歩を進めているのでしょうか。


じたばたもがいたあの日。正社員からフリーランス、フリーランスから正社員。なんどだってやり直せます。自分の選択に対する後悔は一ミリもありません。

水の濁りは深みにつながりました。やがて少しずつ流れ、浄化され、研ぎ澄まされていく。そんな毎日を送れるようにと願います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

前編はこちらから

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